Wii、新しさのカタチ 普通の感覚を大切にしたゲーム開発
なぜ、未来を語らないWiiのほうが、未来ばかりを語るPS3よりも「新しい!」「これぞ未来!」と思われるのでしょう? 実は、本当に新しいことを人間は「認識」することはできません。 人が何かを「新しい!」というとき、たいていは何かの問題が解決されたとき、みんなが探し続けている答えを理解できるカタチで提示したときなどに、ひとはそれを「新しい!」と思うわけです。 逆にそうじゃないものは、新しさを理解させるために、説明、あるいは解釈が必要になる。 PS3の箱を開けると、僕らは新しさの理由を探し始めないといけなくなる。 一方のWiiは、素朴な楽しさ、単純な楽しさを追求したわけで、「新しさの解釈」は不要。 そこにスペックなんて関係ない。 その答えは目の前で盛り上がっている家族の笑顔や汗にあるわけですから。 そんなリアリティにスペック主義が敵うはず、ない。 任天堂のチームは「人と感覚が違った」からこそ、Wiiが作れたのでしょうか? 僕は彼らが「めっちゃくちゃ普通の感覚の人」だったからこそ、作れたんだと思います。 ゲーム会社に勤めて、ゲーム機を作っている、それこそが「普通じゃない」わけですよね。 そのズレを自覚できればできるほど、良いモノが作れるんだと、Wiiでは気づかされました。 ゲームを作っちゃう「変な人」なのに、「普通の人」の感覚で物事を見れるところが、すごい。 普通の感覚で作っているってことは、本当の普通の人にとって理解しやすいもので、使いやすいもののはずだから。
by aknrkym
| 2009-07-03 15:44
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