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2010.06.02 山中俊治 ブログより

デザイナーとは
自分が何者であるのか、
何を生み出そうとしているのかを、
常に自分自身に問いかけ続ける職業であると思います。

その問いかけを必要とする理由は、
デザインと言う行為が、
自己矛盾をはらんだ刹那的なバランスの上に成り立っているからです。
デザインは、
人や社会の要請に応えるための、
広範な知識や価値観の統合作業であると同時に、
一方で、
創造の起点を内的な動機に依存する、
きわめて個人的な創作活動でもあります。

それ故にデザイナーは、
最初の一歩を踏み出すためのインスピレーションの元となる書籍を待望し、
ひとたび歩み始めてからは、
自らの位置とつま先の方向を、
歴史的かつ社会的に確認するための文献を必要とします。

この3冊は、私に啓示を与えてくれた光源であり、
居場所を教えてくれる地図でもありました。
「欲望のオブジェ」は、
教条的に批判されがちなデザインの資本主義的な役割について、
冷静な歴史的視点で解き明かしてくれました。
「世界で最も美しい実験」は、
実験装置のデザインを通じて、
偉大な発見をした科学者たちが、自ら
の哲学的思索を現実世界に落とし込んで行くプロセスを教えてくれました。
「Design and the Elastic Mind」は、
人が作るものと人の肉体との間の生理的な交感を収集し、
様々なインスピレーションを私に与えてくれています。
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by aknrkym | 2010-06-22 23:40

境界 世界を変える日本の空間術 p128〜

建築というのは、つまり内部と外部を分けるものである。
内部と外部のあいだに、ある境界を設けるものだ、
それは簡単なようでいて、とても難しい。
(中略)
内部と外部は、0と1のようにはっきり分かれるものではない。
むしろ、内部と外部の間には、0と1のあいだにある無数の分数、白と黒の間にある無数の色の階調が広がっているのだ。
(中略)
このぼんやりとしたグラデーションとしての境界を考えるときに、
切り分けることとつなぎ合わせることは、別々のものではないのかもしれない。
はなれていることとつながっていることは、別々のものではなく、
むしろ表裏一体で常に入れ替わっている。
さまざまなつながり具合、はなれ具合の領域が広がっている。

その時々によって刻々と変化する周囲の状況や人の動き、関係に応じて、
はなれていることとつながっていることとは入れ替わり変化していく。
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by aknrkym | 2010-06-12 04:57