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広告 2009 November + January Vol.380 p15


生きものは、「普遍と多様」「偶然と必然」「合理と無駄」「正常と異常」など、
日常では対立概念にあるものを見事に取り入れています。
そして生き残りをかけて競争する一方で、
協力し合い、相互に関係し、依存し合ってもいます。
生きものがこうした矛盾を抱えた存在であるからこそ、
そこからダイナミズムが生み出されるのです。
矛盾に満ちていて、思いがけないことが起こり、予測することも不可能。
それがヒトも含めた生きものの本質です。
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by aknrkym | 2009-11-03 06:04 | magazine

from KOHKOKU 2009 November + January Vol.380 p14


未来のことを考えるためには、まず「時間」の捉え方を変えてみることが大切なのではないでしょうか。

現在の私たちにとっての常識が、科学や科学技術文明の上につくられ、科学は機械論的な世界観の上に組み立てられています。そして機械論は「時間」を切り捨てることで発展してきました。ここにあるものの構造と機能がわかればすべて理解できるという考え方。そして、それを基に機械をつくり、便利にすることを進歩としたのが科学技術文明です。
(中略)
しかし今、その300年成功した科学が行き詰まっています。
科学で人間や世界が捉えられると思っていたけれど、そうではないということが分かってきました。
今大切なのは、機械論的な世界観によって切り捨てられてきた「時間」の感覚を取り戻し、
それを基本においた世界観をつくることだと思います。


科学に、生きものの中に流れている時間を読み取るという視点がないうえに、様々な生きもの同士の関係を大切にする視点も欠けていると思います。
全体を捉える視点がないと言ってもよいと思います。
実は、細胞やDNAという小さな世界を調べていても、たとえばタンパク質ひとつがぽつんとあるのではなく、必ず何かとつながりながら見事なバランスをつくって存在していることがよく分かります。
(中略)
生きものとは時間を紡いでいるもの、そして時間を紡ぐそのプロセスにこそ意味があり価値があるのです。便利をすべて否定するわけではありませんが、私たちは何でも便利にしようとして時間を短縮すればするほどすばらしいという価値観をもつようになってしまった。
今私たちに必要なのは、便利さの限度を知りながら、時間を紡いでいくことの大切さを感じていくこと。
それが「生きもの感覚」です。
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by aknrkym | 2009-11-01 06:57 | magazine